グリーンオート
乾燥エキス
古代種苗「Neuravena」の復活
オート麦(Avena sativa L.)の栽培の記録は、紀元前2000年前のケルトの歴史に遡ります。その地上部は、中央ヨーロッパで800年以上に渡りメンタルヘルスケアに使用されてきたという長い歴史を持ちます。
70種類の「Avena sativa L.」 に対する薬理活性のスクリーニングの結果、昔の野生種「Neuravena」に集中力を高め、記憶力を養う優れた薬理活性があることを見出し、古代種苗の復活と、抽出物としての開発が行われました。国内1件および海外で4件のヒト臨床試験を実施、その有効性と安全性が検証されています。
アスク薬品では、この選別種である「Neuravena」を原料に製造されたオート麦乾燥エキスを、グリーンオート乾燥エキス(Neuravena®)として販売しています。
原料素材の由来・起源について
野生種【Avena sativa L.】
- 栽培の歴史
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☆紀元前2000年(青銅器時代): ゲルマン人、ケルト人の遺跡から発掘
☆中世~: 欧州より米国へ伝搬。世界中で栽培が行われる。 - オート麦と伝承利用
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- ☆古代ギリシャ
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- ヒポクラテス、プリニウス、ガレン: 強壮剤、飼料
- ディオスコリデス薬物誌: 「BROMOS」 クリーム状に煮たものに鎮咳作用がある
- ☆中世
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- 1)食料(主にスコットランド地方)、家畜の飼料、牧草
- 2)伝承利用: 鎮静、強壮、興奮、認知機能の改善、禁煙補助、緩和な抗うつ薬、痛風・リウマチの治療、利尿、モルヒネの解毒補助、温湿布剤、傷や炎症性の皮膚疾患、掻痒症
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食経験
お茶としての利用
薬理試験情報
1. MAO-B阻害作用 : IC50=100 μg/ml
- 作用機序
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- ① Neuravena®によるMAO-B の阻害
- ② ドーパミン貯蔵量の増加
- ③ 抗うつ、抗パーキンソン、興奮作用、神経防御作用など 生理的反応を示す
2. PDE4阻害作用 : IC50=40 μg/ml
- 作用機序
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- ① NE(ノルアドレナリン)がβ受容体に結合。5HT(セロトニン)が5HT 受容体に結合
- ② GS(Gタンパク質)を介して AC(アデニル酸シクラーゼ’)が活性化
- ③ AC を介して ATP から cAMP が生成
- ④ Neuravena®による PDE4 阻害(※)
- ⑤ cAMP による PKA(プロテインキナーゼ A)の活性化
- ⑥ 抗うつ、記憶力改善など生理的反応を示す
(※)PDE4阻害:
cAMPの異化を阻害
⇒細胞内cAMP濃度の上昇
☆抗炎症作用
☆神経保護作用
☆血管拡張作用
☆抗うつ
☆記憶力の増強
ヒト臨床試験情報
メンタルパフォーマンス:COMPASS1)検査
Neur. Neurosci. 20: 135 (2017).
試験デザイン | 二重盲検ランダム化クロスオーバー試験(wash out: 1週間) |
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被験者 | 平均年齢58.9歳 加齢に伴う記憶力の低下を自覚している男女健常者42名 |
摂 取 量 | Neuravena® 400 mg含有カプセル 低用量800 mg または 高用量1600 mg |
試験方法 | 被験食品摂取前および摂取1、2.5、4、6 時間後にCOMPASS 検査を実施。試験回数は2 回。 |
Neuravena® 800 mg 摂取
加齢による脳機能を改善、記憶力、作業処理能力の向上
認知機能:脳波(EEG)検査
J Altern Complement Med. 17: 427 (2011).
試験デザイン | 二重盲検ランダム化クロスオーバー試験(wash out: 1週間以上) |
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被験者 | 46.5±8.2歳の男女健常者20名 |
摂 取 量 | Neuravena® 群・・低用量(1250 mg)または高用量(2500 mg)含有のオレンジジュース飲料 プラセボ群・・・・ オレンジジュース飲料 |
試験方法 | 被験食品摂取直後から4 時間後まで1 時間毎に脳波(δ、θ、α、β 波)を測定(図1)。 ①覚醒、閉眼時 ②開眼時 ③注意負荷テスト時(d2 テスト、CPT テスト) |
Neuravena®2500 mg 摂取
日常生活において精神的適応能力を高め、脳負荷活動時には認知機能をサポート
注意力・集中力・作業持続力:ストループカラーワードテスト
J Altern Complement Med. 17: 635 (2011).
試験デザイン | 二重盲検ランダム化クロスオーバー試験(Wash out:1週間) |
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被験者 | 67±8.6 歳の認知テスト平均以下(Demtect® 9~16 ポイント)の男女健常者36名 ※Demtect® ポイント 軽度認知症あり: 9~12 認知症なし: 12~16 |
摂 取 量 | Neuravena® 400 mg含有カプセル 低用量1600 mg または 高用量2400 mg |
試験方法 | 試験食品摂取前に血圧を測定、摂取1~2 時間後に血圧測定とストループカラーワードテトを実施 |
Neuravena®1600 mg 摂取
注意力、集中力、作業持続力の向上
◆低用量群:プラセボに対してスコアが有意に改善
◆低用量群:プラセボ、高用量群に対して誤回答数が有意に減少。
◆血圧:試験前後に有意な変化は認められなかった。
減煙補助(喫煙本数、ストレス、認知):ウェクスラー記憶試験
応用薬理 75(3/4): 47 (2008).
試験デザイン | オープン試験 28日間 |
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被験者 | 32.5±3.9 歳の日本人男性8 名 喫煙量20 本/日程度 |
摂取方法 | Neuravena® 300 mg/カプセル 1 日3 回毎食後に1 カプセル摂取 |
Neuravena®900 mg 摂取
喫煙本数の減少、減煙時における精神的なダメージあるいは作業能率の改善
- ◆呼気中CO濃度の減少
- ■ストレスマーカー(血清コルチゾール、尿中バイオピリン)
検査値の増加なし
☆言語性、一般的並びに視覚性の記憶力スコアの有意な改善
1)COMPASS(Computerized
Mental Performance Assessment System)
15 種類の知能検査から総合的なメンタルパフォーマンス(速度・精度)を評価
安全性情報
グリーンオート乾燥エキス と安全性試験
安全性試験 | 結果 |
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細胞毒性試験:ヒト単球、ヒトマクロファージ、ヒト肝細胞、ヒト顆粒球 | 陰性 |
変異原性試験: マウスリンフォーマーTK 試験 | 陰性 |
薬物相互作用: P450family: CYP3A4、CYP2C19 P糖タンパク質:MDR-1 |
発現は認められなかった |
経口急性毒性:ラット in vivo | LD50 > 2000 mg/kg |
反復投与試験 : 1 g /kg、10 g /kg 7週間ラット 経口投与 | 異常なし |
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安定性情報——————–
製品事例——————–